- 日時:
- 〜
- 場所:
- 京都リサーチパーク たまり場@KRP イベントスペース
guest
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- 株式会社ビゴーレ・カタオカ / 四代目フレームビルダー見習い
- 片岡 有紀さん
1995年京都市生まれ。大学卒業後は産業用ロボットメーカーで海外営業や国内技術営業を経験。コロナ禍をきっかけに家業を継ぐ決意を固め、同志社大学大学院ビジネス研究科で経営を学びながら、1934年創業の自転車ブランド「VIGORE(ビゴーレ)」に参画した。現在はフレームビルダー見習いとして、設計・試作・塗装といった現場で技術を学びながら、「自転車をただの移動手段ではなく、人生を豊かにする道具へ」と進化させることをテーマに挑戦中。自身の体格に合ったオールロードモデル「Horizon-sen-」や女性向けスポーツバイクの開発にも関わり、“自分が本当に乗りたい一台”をカタチにしてきた。休日には自作のカスタムバイクで京都の街や山を走りながら、地域の魅力や自転車との新しい関係性を体感。歴史あるブランドを次世代に受け継ぐために、伝統を守るだけでなく、父からの技術や感覚を数値化・言語化し、次代へと伝える仕組みづくりにも取り組んでいる。「自転車との出会いが、その人の暮らしや人生を少し変える瞬間を生み出したい」──そんな想いを胸に、京都から新しいライフスタイルを発信している。 -
- Life journey代表 / LGBTQ+アドバイザー
- 藤原 直さん
女性として生まれながら、男性として生きるトランスジェンダー当事者。自身の人生を通して「自分らしく生きる」ことの大切さを伝えるべく、講演や研修、執筆活動を続けている。2016年には「LGBT世界一周プロジェクト」を立ち上げ、クラウドファンディングを通じて世界各国のLGBTQ先進国を巡る旅を実現。各国での学びを持ち帰り、講演や記事を通して日本中に発信した。その経験は、国や文化を超えて「人は誰しも違っていい」という確信を深めるものとなった。以降、学校や企業、自治体で登壇し、トランスジェンダーとしての実体験を語りながら、自分として生きる大切さ、多様性を尊重する組織づくりや人材育成の在り方についてメッセージを届けてきた。2020年から富田林市のLGBTQ施策推進アドバイザーを務め、2024年には、市のPRIDE指標ゴールド認定獲得にも関わる。個人の「生き方」と社会の「仕組み」をつなぐ役割を担っている。その語り口は、波乱万丈なキャリアを率直に振り返るとともに、聴く人が自分自身の生き方を見直すきっかけを与えるとの評価を受けている。現在も講演活動やコンサルティングを通じて、個人と社会の双方が変わり合い、活かし合える未来を見据えて活動を続けている。 -
- 和歌山県すさみ町 地域おこし協力隊 / NGOうおゑん代表
- 大久保 碧さん
京都府生まれ。幼少期から魚に強い関心を持ち、中学生になると京都の卸売市場に通い、自ら魚をさばき料理を楽しむ日々を過ごした。市場での仲買人との出会いを通じて、魚の命に丁寧に向き合うことが味を大きく変えることを体感し、「生産と消費の距離を縮めたい」という思いを抱きNGO「うおゑん」を立ち上げる。慶應義塾大学環境情報学部に進学後、在学中に休学を決断。和歌山県すさみ町へ移住し、地域おこし協力隊として水産業振興に携わる。魚さばき教室、漁業体験、漁港を巡る日本一周の旅、居酒屋でのポップアップ企画、ドキュメンタリー映像制作などを通じて、漁師や魚の魅力を同世代に発信している。活動の軸にあるのは「魚と人のウェルビーイング」。命をいただく行為を丁寧に見つめ直し、美味しさや楽しさを共有することで、魚を介したコミュニケーションの場を広げている。承認欲求ではなく「この人といると魚がもっと美味しく感じられる」と思われる存在を目指し、未来の食と地域の可能性を模索し続けている。 -
- 寺子舎コトノハ 主宰 / 平安女学院高等学校 非常勤講師
- 長岡 昂さん
1991年京都生まれ。大学時代のアメリカ留学をきっかけに世界を広く知り、新卒でIT・半導体商社に入社し営業職に従事。2016年から2023年まで営業職を続けて、自らのやりたいことを探す過程でコーチングと出会い、「自分の内面を見つめることの大切さ」を学ぶ。その経験を活かし、社会人や学生が“自分の想い”を軸に進路を選べるよう支援活動に従事してきた。2023年に会社を退職し静岡の山奥へ移住。翌2024年、地元・京都に還元したいとの思いから「寺子舎コトノハ」を開設し、人が心からの想いでいきいきと生きる輪を広げる場づくりを始める。2025年からは平安女学院高等学校ミルトスコースの非常勤講師として、一人ひとりの個性を尊重する教育に携わっている。現在は寺子舎の活動を企画単位に移行しつつ、中小企業様の思いを叶えるに繋がる営業支援の個人事業主としても活動。また、学生さんと地域企業を想いで繋げ、活き活き働ける出会いを創ることに取り組まれる「就活ラジオ」にも関わらせていただいている。さらに、鴨川清掃や畑仕事など自然との関わりを大切にし、人が本来的な状態に還る体験の提供にも注力。将来的には大自然の中で人が自分を開いていけるようなサバイバルキャンプ企画を構想し、アウトドア活動にも挑戦を続けている。 -
- KYOTONOANO(京都のあの)
- 関根理沙さん
埼玉県生まれ。小学生の頃、大河ドラマ『新選組!』をきっかけに京都へ恋をし、百人一首に夢中になった思春期を過ごす。中学・高校では幾度も京都を訪れ、寺社や街並み、古典文学に心を揺さぶられながら、「いつか京都に必要とされる人間になりたい」と願い続けた。大学時代にはその思いを抑えきれず、早稲田大学から同志社大学へ国内留学を決断。平安文学を学びながら「京都に世界一詳しい大学生」を目指し、寺社仏閣や祭礼を巡り倒す。卒業後はJTBパブリッシングに勤務し、雑誌編集や地方創生に携わり、地域の魅力を伝える仕事の奥深さと難しさを体感した。「京都の伝統文化がビジネスとして存続できるよう、現代の文脈で伝えたい」――その思いから同志社大学大学院ビジネス研究科(MBA課程)に進学。全国を飛び回る企業人として働きながら、週末は京都のホテルに泊まり込み、年間200泊超えの“京都通い”を重ねた。スーツケース片手に走り続けた2年間は、心身を削りながらも、「京都に根付く文化を深く伝えられる人間になる」という強い覚悟を育む時間となった。2023年春、MBA修了と同時に退職。いよいよ拠点を京都に移し、ウェブメディア「KYOTONOANO(京都のあの)」を立ち上げ。和歌や短歌、エッセイを織り交ぜながら、京都の風景・人・文化を発信している。活動テーマは「旅するように暮らす京都」。観光客でも、地元民でもない。日常に潜む“あの瞬間”“あの場所”“あの人”を丁寧に切り取り、現代の眼差しと古典文学の感性を重ねて紡ぐそのスタイルは、京都ファンのみならず、地元の人々からも共感を集めている。また、「まいまい京都」の企画スタッフとしても活動。京都の街を案内し、文化を受け継ぐ人と人をつなぎながら、その楽しみ方を提案している。好きな歌人は和泉式部・与謝野晶子・俵万智。言葉と感性を通じて「京都と生きる」人生を歩み続けている。